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アレルギーの原因となるチリダニ

世界には55,000種以上のダニが存在するといわれており、日本には約2,000種が生息しています。人間の住環境に生息する有害なダニは、このうち8%程度です。

身近なところでは、アレルギーの原因となるヒョウヒダニがいます。これらはチリダニとも呼ばれ、カーペットや畳、ふとんなどに潜み、はがれ落ちた人の皮膚や髪の毛などを食べて暮らしています。

アレルゲンになるのは、チリダニの体表の分泌物や、消化管の中にある内分泌物が糞とともに散乱したものなどです。生きているチリダニだけでなく、死骸もアレルゲンとなります。

新品の畳や穀類などに発生するコナダニも、チリダニと同じグループに属する仲間です。彼らは人間の皮膚を刺したり噛んだりすることはありませんが、これらが増えると、これを食べるツメダニが増え、このツメダニが人を刺します。一口にダニといっても、その種類はさまざまです。

青木淳一 1976.「大地のダニ」(共立出版)の許可を得て改変,「ダニ・マニア」(八坂書房)をもとに作成

  • 島野智之:ダニ・マニア, 2012, pp. 42-46, 八坂書房, 東京